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高性能なパソコンがなくても、Stable Diffusion(オープンに公開されている画像生成 AI のモデル)は使えます。自分の PC の代わりに、クラウドの GPU(画像生成の計算をする部品)を借りればいいからです。
先に結論を書いておきます。
- まず触ってみたいだけなら、ブラウザで使える Web サービスで十分
- 好きなモデルや LoRA(絵柄やキャラを追加で覚えさせる小さな追加データ)を使いたいなら、AUTOMATIC1111 や ComfyUI(Stable Diffusion を操作する画面)をブラウザで使えるクラウド GPU サービスが手間が少ない
- Google Colab の無料枠で Web UI を動かす方法は、Colab の公式 FAQ で禁止されているので、昔の記事の手順はそのまま使わない方がいい
この記事では、PC なしで Stable Diffusion を始める方法を 3 つに分けて、費用と手間を比べます。後半では、クラウド GPU サービスの例として ConoHa AI Canvas で始める流れを、公式サポートの手順をもとにまとめました。
そもそも画像生成 AI がどういう仕組みで、Stable Diffusion がどんな位置づけなのかは、AI 画像生成とは? で書いているので、ここでは繰り返しません。
なぜ普通のノート PC では動かしにくいのか
Stable Diffusion は、画像を作る計算に GPU を使います。ゲーミング PC に載っているような「グラボ(グラフィックボード)」がそれです。
よく使われる AUTOMATIC1111(Stable Diffusion web UI)の公式 README には、「4GB video card support(also reports of 2GB working)」とあります。4GB のビデオメモリを持つグラボに対応、2GB で動いたという報告もある、という意味です。逆に言うと、それなりの GPU があることが前提なんですね。
インストール手順は NVIDIA(推奨)、AMD、Intel、Apple Silicon(M1 以降の Mac)向けなどが用意されています。なので「Mac では絶対に無理」というわけではありません。ただ、手順の多さや自分の PC で足りるかの見極めまで含めると、仕事用のノート PC や数年前の Mac で始めるのは、正直ハードルが高めです。
※ 2026 年 09 月 26 日時点の AUTOMATIC1111 公式 GitHub の情報です。
そこで出てくるのが「GPU は外から借りる」という考え方です。
PC なしで Stable Diffusion を使う方法は 3 つ
まずは全体像から。
| 方法 | 費用 | 手間 | モデル・LoRA の自由度 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| ① Web サービスで試す | サービスごとに違う(各サービスの公式の料金ページで確認) | 少ない(ブラウザだけ) | 低い(用意されたモデルだけのことが多い) | まず触ってみたい |
| ② Google Colab で動かす | Web UI を使うなら有料プラン+コンピューティング ユニットの残高が必要(料金は公式の料金ページで確認) | 多い(ノートブックを自分で扱う) | 高い | Python やノートブックの操作に慣れている |
| ③ クラウド GPU サービスを借りる | 月額+使った時間(ConoHa AI Canvas なら月 1,100 円〜、税込) | 少なめ(申し込むと環境が用意される) | 高い | AUTOMATIC1111 や ComfyUI でモデル・LoRA を使いたい |
※ 2026 年 09 月 26 日時点(ConoHa AI Canvas の料金は 2026 年 09 月 27 日時点)で当サイトが公式情報をもとに整理したものです。料金の詳細は後の章で書いています。
① Stable Diffusion 系のモデルを使える Web サービスで試す
ブラウザでアカウントを作るだけで使えるのが、この方法のいいところです。インストールも GPU もいりません。
たとえば、Stable Diffusion を開発している Stability AI 自身が「Stable Assistant」というブラウザで使うツールを出しています。公式ページによると、Stable Diffusion 3.5 Large をベースにした Stable Image Ultra などを搭載していて、画像を 1 枚生成するごとにクレジット(利用ポイント)を使う仕組みです(例として、生成 1 回の成功で 6.5 クレジット)。料金や無料体験の有無は、使い始める前に公式の料金ページで確認してください。
以前よく紹介されていた Stability AI の「DreamStudio」は、旧 URL(dreamstudio.ai)が別のサイトに転送されるようになっていて、今どういう形で提供されているのかは 2026 年 09 月 27 日時点では確認できていません。古い記事で DreamStudio を見かけても、そのまま使えるとは限らないので、使う前に Stability AI の公式サイトで提供状況を確認してください。
ネット上には「無料で Stable Diffusion が使えるサイト」がほかにもたくさん紹介されていますが、運営元・料金・商用利用の条件を公式情報で確かめられなかったものは、この記事では載せていません。
この方法の弱点は、使えるモデルや機能がサービス側で決まっていることです。「このモデルを使いたい」「この LoRA を入れたい」と思い始めたら、②か③に進むことになります。
※ 2026 年 09 月 26 日時点の Stable Assistant 公式ページ の情報です。
② Google Colab で動かす
Google Colab は、ブラウザで Python のコード(ノートブック)を実行できる Google のサービスです。GPU も使えるので、「Colab で AUTOMATIC1111 を無料で動かす」という手順は一時期たくさん紹介されていました。
ただ、今は無料枠でこの使い方はできません。 Colab の公式 FAQ では、コンピューティング ユニット(Colab の有料の計算枠)を持っていない無料枠で、次のような使い方が禁止されています。
- ノートブックの画面を迂回して、主に Web UI で操作すること(原文:bypassing the notebook UI to interact primarily via a web UI)
- SSH やリモートデスクトップなどでの遠隔操作
- 分散処理のワーカーを動かすこと
AUTOMATIC1111 や ComfyUI は、まさに「Web UI で操作する」ものです。なので無料枠で動かすのは NG、ということになります。
ここで気をつけたいのは、「Colab で Stable Diffusion を使うこと自体が禁止」ではない点です。公式 FAQ では、有料プラン(Colab Pro/Pro+/Pay As You Go)を購入し、かつコンピューティング ユニットの残高がある状態を保てば、これらの制限は外れると書かれています。有料プランを買っただけで残高がゼロ、という状態では外れないので注意してください。有料プランで残高を切らさなければ、Colab で Web UI を動かす道は残っているわけです。有料プランの料金は、公式の料金ページで確認してください。
ほかにも、公式 FAQ には次のような制限があります。
- 無料版では、ノートブックの実行は最長 12 時間(空き状況や使い方によってはもっと短い)
- 操作していない状態が続くと、ランタイム(実行環境)が止まる
- 無料版では GPU の利用が大きく制限されている
それと、Colab はそもそも「ノートブックでプログラミングする人」向けのサービスです。セッションが切れるたびにセットアップをやり直したり、モデルの置き場所を考えたりと、初心者にはやることが多め。Python やノートブックの操作に慣れている人向けの方法だと思います。
※ 2026 年 09 月 26 日時点の Google Colab 公式 FAQ の情報です。
③ クラウド GPU サービスを借りる
3 つ目は、Stable Diffusion を動かすための環境をまるごと借りる方法です。日本語で申し込めるサービスとしては、GMO インターネットグループの ConoHa AI Canvas があります。
ConoHa AI Canvas は、ブラウザから AUTOMATIC1111 や ComfyUI を使えるサービスです。自分でインストールしなくても環境が用意されて、モデルや LoRA を自分で入れて使えます。料金は「月額の基本料金+WebUI を使った分の従量課金」の組み合わせです。
①より自由度が高く、②より手間が少ない。その代わり月額がかかる、という位置づけですね。
プランごとの向き不向きや、AUTOMATIC1111 と ComfyUI の違い、商用利用の考え方は ConoHa AI Canvas はどんな人向け? で詳しく書いています。この記事では、費用の目安と始める流れに絞ります。
なお、「PC なし」はこの記事では「高性能な PC なし」の意味で使っています。スマートフォンのブラウザだけで ConoHa AI Canvas を操作できるかは、2026 年 09 月 27 日時点では確認できていません。スマホで使いたい場合は、申し込む前に公式サイトで確認してください。
費用はどれくらい?PC を買う場合とも比べる
ConoHa AI Canvas の 3 プラン
| プラン | 月額(税込) | WebUI 無料時間 | ストレージ | 無料時間を超えた分 | LoRA 学習(Kohya ss) |
|---|---|---|---|---|---|
| エントリー | 1,100 円 | 10 時間 | 30GB | 1 分 6.6 円 | 使えない |
| スタンダード | 4,378 円 | 50 時間 | 100GB | 1 分 6.6 円 | 使える |
| アドバンス | 9,878 円 | 100 時間 | 500GB | 1 分 6.6 円 | 使える |
※ 2026 年 09 月 27 日時点の ConoHa AI Canvas 公式の料金ページ の情報です(税込)。
月額に含まれる無料時間を超えると、1 分ごとに料金が加わります。1 時間なら 6.6 円 × 60 分 = 396 円です。
たとえばエントリーで月 15 時間使うと、1,100 円 + 超過 5 時間 × 396 円 = 3,080 円です。
月 18 時間を超えるあたりから、最初からスタンダード(4,378 円・50 時間)にした方が安くなります(1,100 円 + 超過 約 8.3 時間 × 396 円 ≒ 4,378 円。無料の 10 時間と合わせて約 18 時間)。
同じように、スタンダードで月 64 時間を超えるあたりからは、アドバンス(9,878 円・100 時間)の方が安くなります(4,378 円 + 超過 約 13.9 時間 × 396 円 ≒ 9,878 円。無料の 50 時間と合わせて約 64 時間)。
※ 1 時間あたりの金額・計算例・分岐点は、上の公式料金をもとに当サイトが計算したものです。
Colab と Web サービス
| 方法 | 料金 |
|---|---|
| Web サービス(例:Stable Assistant) | クレジット消費制。料金・無料体験の有無は公式の料金ページで確認 |
| Google Colab | 無料枠では Web UI 不可(有料プランを購入し、コンピューティング ユニットの残高を保つ必要あり)。Pay As You Go/Colab Pro/Pro+ の料金は公式の料金ページで確認 |
※ 2026 年 09 月 26 日時点の各公式サイト(Stable Assistant、Google Colab 公式 FAQ)の情報です。
GPU 付きの PC を買う場合
自分の PC で動かすなら、月額はかかりません。そのかわり、GPU 付きの PC(またはグラボ)の購入費が最初にかかります。価格はモデルや時期で大きく変わるので、ここでは金額を出しません。
「月に何時間使うか」で考える
さて、どれを選ぶかは、結局「月に何時間くらい使いそうか」で決まってきます。
- 月に数時間、試しに触る程度: Web サービス、または ConoHa AI Canvas のエントリー(無料時間 10 時間)
- 月 18〜64 時間くらい、週末にしっかり作る: ConoHa AI Canvas のスタンダード(無料時間 50 時間)
- ほぼ毎日、長時間使う: 月 64 時間を超えそうなら ConoHa AI Canvas のアドバンス(無料時間 100 時間)。月額だけで 9,878 円になるので、GPU 付き PC の購入も比べる価値あり
始める前は「どれくらい使うか」がわからないのが普通なので、まずは小さいプランで 1 か月様子を見る、という考え方でいいと思います。
ConoHa AI Canvas で始める流れ
ここからは、クラウド GPU サービスの例として、ConoHa AI Canvas の申し込みの流れを公式サポートの手順から要約します。画面の細かいところは、公式の「ConoHa AI Canvas お申し込み方法」 に画像つきで載っているので、そちらを見ながら進めてください。
申し込みに必要なもの
- メールアドレスとパスワード: ConoHa のアカウントになります。パスワードはコントロールパネル(管理画面)へのログインにも使います
- 電話番号: SMS か音声通話で届く認証コードで本人確認をします
- 支払い方法: ConoHa のサポートでは、クレジットカード(毎月の後払い)か ConoHa チャージ(前払い)の 2 つが案内されています
※ 2026 年 09 月 26 日時点の ConoHa サポート(お申し込み方法、お支払い方法)の情報です。支払い方法のページは ConoHa 全体の案内で、AI Canvas だけに限った記載ではありません。
申し込みから使えるまで
新しく ConoHa のアカウントを作る場合、公式の手順はこの順番です。
- ConoHa AI Canvas のページで「お申し込み」を押す
- メールアドレスとパスワードを入力する
- プランを選ぶ
- カートの中身を確認する
- お客様情報を入力する
- 電話認証(SMS か音声通話)をして、届いた認証コードを入力する
- 支払い方法を選んで入力する
- 申し込み内容を確認して、申し込む
- 環境の構築が終わるのを待つ
公式サポートには「構築完了までお時間かかる場合がございます」とあります。申し込んだ直後にすぐ使えるとは限らないので、時間に余裕のあるときに申し込むのがよさそうです。すでに ConoHa のアカウントを持っている人は、コントロールパネルから追加する流れになります。
最初はどのプランを選ぶ?
迷ったら、まずはエントリーで十分だと思います。月 10 時間の無料時間に収まるかどうかを 1 か月見てみて、足りなければ上のプランを考える、という順番です。
ひとつだけ注意があって、LoRA を自分で学習させるツール(Kohya ss)は、スタンダードとアドバンスでしか使えません(2026 年 09 月 27 日時点の公式の料金ページの情報)。「自分の絵柄やキャラの LoRA を作りたい」という目的がはっきりしている人は、最初からスタンダードを選ぶことになります。配布されている LoRA を使うだけなら、この条件は関係ありません。
プランごとの細かい比較は ConoHa AI Canvas はどんな人向け? にまとめています。
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ブラウザで AUTOMATIC1111 や ComfyUI を使いたい場合は、こうしたクラウド GPU サービスが選択肢になります。
始める前に知っておきたい注意点
使った時間で料金が増える
ConoHa AI Canvas は、無料時間を超えると 1 分単位で料金が加わる仕組みです(どのプランも 1 分 6.6 円、税込。2026 年 09 月 27 日時点の公式料金ページの情報)。月額だけを見て「1,100 円で使い放題」と思っていると、あとで請求を見てびっくり、ということになりかねません。
利用時間は、WebUI が起動してから終了するまでを分単位で数えます。起動を待っている時間は含まれず、WebUI の画面に切り替わったところから数え始めて、停止ボタンを押したところで止まる、という仕組みです。
つまり、画像を作っていなくても WebUI を開いたままにしていれば時間は進みます。使わないときは WebUI を止める、というのを習慣にしておくのが安心です。止め忘れが心配なら、コントロールパネルに WebUI を自動で止める「自動終了時間」の設定もあるので、申し込んだら一度見ておくといいと思います。
※ 2026 年 09 月 26 日時点の ConoHa サポート(よくある質問:契約・料金、WebUI の自動終了時間を設定する)の情報です。
商用利用は「モデルのライセンス」で決まる
作った画像を仕事や販売に使えるかどうかは、サービスではなく、使ったモデルのライセンスで決まります。
Stable Diffusion 3.5 など、Stability AI の Community License の対象になっているモデルは、年間売上 100 万ドル未満の個人・組織なら無料で商用利用できるとされています。それを超える場合は Enterprise License が必要です。Stability AI のモデルがすべてこのライセンスの対象というわけではないので、使うモデルごとにライセンスを確認してください。
ややこしいのは、ネットで配布されている派生モデルや LoRA です。こちらは作者ごとにライセンスが違い、商用利用を禁止しているものもあります。使う前に、配布ページのライセンスを 1 つずつ見るしかありません。ここは法的な判断が絡むので、この記事では「必ず個別に確認してください」とだけ書いておきます。
ConoHa AI Canvas で使う場合の考え方は、ConoHa AI Canvas はどんな人向け? の商用利用の章でも触れています。
※ 2026 年 09 月 27 日時点の Stability AI 公式ライセンスページ の情報です。
Stable Diffusion にこだわらなくてもいい
ここまで読んで「思ったより手間がかかるな」と感じたなら、Stable Diffusion 以外の選択肢もあります。
Midjourney のように、ブラウザで完結する画像生成サービスなら、環境づくりは不要です。モデルや LoRA を自由に入れ替えることはできませんが、「きれいな画像が作れればいい」ならこちらの方が早いかもしれません。違いは Midjourney と FLUX の比較 で書いています。
「自分で作れるようになりたい」わけではなく「ブログや SNS 用の画像が何枚かあればいい」なら、作れる人に頼むのも手です。自分でやるか頼むかの分かれ目は AI 制作は自作と外注どっち? にまとめています。
あなたに合う始め方
最後に、タイプ別に整理するとこうなります。
- とりあえず触ってみたい: Web サービスで試す。料金と商用利用の条件はサービスごとに確認
- Python やノートブックに慣れている: Google Colab の有料プラン(コンピューティング ユニットの残高が必要。無料枠で Web UI は使わない)
- モデルや LoRA を手軽に使いたい: ConoHa AI Canvas のようなクラウド GPU サービス。まずはエントリーで様子を見る
- 毎日長時間使う: GPU 付き PC の購入も比べる
次にやることは、「自分は月に何時間くらい使いそうか」をざっくり決めることです。それが決まれば、どの方法・どのプランが合うかはだいたい見えてきます。ConoHa AI Canvas が合いそうなら、料金ページで最新の金額を確かめてから申し込んでください。
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料金やプランの最新情報は、ConoHa AI Canvas の公式サイトで確認できます。

